今年度、市内野原の文殊寺境内に所在する元境内遺跡の出土遺物(中世~近代)の整理作業を進めていますが、その中から遺物を抽出して紹介します。
1回目は、磁器製の盃で、昭和11年(1936)の本堂火災に伴う焼失物を廃棄した溝の中から出土しています。
高台部に櫛歯文、高台内に銘があります。見込み部の周囲には笹が描かれ、家印の山太(やまた)、「とらや」と書かれています。
「山太」は、熊谷の本町に所在した竹井本陣跡を引き継いだ、醸造所の鈴木商店の屋号を指しているものと思われます。清酒「清正」が有名でしたが、「とらや」は不明です。加藤清正の寅退治にかけているのかもしれません。
熊谷の市街地に所在した鈴木商店は、昭和20年の熊谷空襲で焼失しています。
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