「踊る埴輪」蔵書票

「踊る埴輪」が孔版印刷された蔵書票を紹介します。
版画家の塚越源七(1922-■)の作成した蔵書票です。縦7㎝、横9.5㎝の画面に、木目板を背景に2体の「踊る埴輪」が孔版印刷されています。左側には「下野幸雄愛三」と票主が示されています。
孔版印刷とは、版に孔を開け、その穴からインクを押し出して対象に転写する印刷方法です。「踊る埴輪」を拡大するとドットで印刷されていることがわかります。
蔵書票は、本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小紙片で、美しい版画で制作されることも多く「紙の宝石」とも呼ばれます。昭和18年(1943)には、日本書票協会が設立され、毎年全国蔵書票大会が開催され、蔵書票交換会も行われています。
塚越源七は、栃木県生まれました。軍属として孔版印刷を始め、昭和40年(1965)版画家若山八十氏(1903-1983)に師事して孔版画を習得しました。その後、孔版での新たな可能性を追究し、芸術的な域にまで高めました。昭和55年(1980)日本美術協会賞を受賞しています。
20251002095408667_0001.jpg

この記事へのコメント